パンといえば、種類はいろいろありますが、ベーシックなものは食パンやフランスパン。
その味でお店の腕が分かるとも言われます。
先日あまりにもおいしいフランスパンに出会ったんです。
そのお店はフランス人のパン職人が随分前に始めたんだそうで、
他の職人さんたちにもちゃーんと技が伝わっているんですね。
で、さすがフランス仕込。
そのお店には太さの違う3種類のフランスパンが並んでいます。
迷った挙句、「バタール」という太めのフランスパンを選んでみました。
皮の部分はカリカリで、中の白い部分はしっとりとしています。
表面はそりゃあ硬い!
もしそれでたたかれたら間違いなく「・・んだよぉっ!」と痛くて怒っちゃうぐらいの硬さ。
それにしても、その味は、噛んでいくほどに次々と色々な味わいがでてきてほんとに幸せになる味。
バターなんか付けなくたってOK。
フランスパンバタールの材料は粉・水・塩・イーストだけといいますから、そのシンプルさに驚きます。
それでこれだけ深みのある味わいが出るっていうんですからすごいですよねえ。
ま、そのシンプルさ故に、パン屋さんの腕がバレてしまうんでしょう。
あ、そうそう私が食べた”バタール”はフランスパンの中間の大きさのものをいいます。
よく聞く「バゲット」は細長いタイプで、パリパリした皮を楽しみたい人に好まれるようです。
驚くべきことに、フランスでは、パンの長さや重さが法律で決まっているんですって。
またお客様から要求があれば定められた価格で目方売りをしなくてはならないことになっているのだそうです。
うーん。パンは命の源と捉えられているのかなと、思います。
そういえば、フランス革命では、パンを求める民衆が、「パンを出せ!」とヴェルサイユに向かいました。
現代にいたっても、フランス人のパンへの思いは特別なのかもしれません。
まあ、とにかくフランスパンは、おいしいぞと。