かかえきれないほどのバラの花束は、女性なら一度は贈られてみたいですよね。
バラは、女性たちに最も愛されてきた花のひとつですね。
クレオパトラは、男性を迎えるときにバラの客間をバラの花びらで埋め尽くしたといいます。
絶世の美女の美しさにさらに迫力を加える小道具だったんですね。
クレオパトラの時代に比べると、バラの品種は随分増えました。
いまや、2万5千とも3万とも言われています。
それほど数あるバラなのに、「青いバラ」の開発は不可能とされていました。
バラには青い色素がないために、従来の交配技術では実現が不可能だったんですね。
そのせいか、青いバラはギリシャ神話や千夜一夜物語の時代から「あり得ないもの」や「手に入らないもの」の象徴でした。
あり得ない、というと是非そのあり得ないものを見てみたくなるもの。
これまで、数多くの園芸家や科学者が青いバラの実現に力を注いできましたが、とうとう青いバラがこの世に現れたんです。
しかも、日本の会社が青いバラの製造に成功したというんですから、なんとなく誇らしい気持ちにもなります。
この夢をかなえた魔法は遺伝子技術でした。
青い色素を作るパンジーの遺伝子を組み込み、青色がはっきりと、安定して出るように工夫したんだそうです。
発売はというと少し先、2007年。
きっと、その年には青いバラブームなんてことになり、流行りものが好きな人は花束に青いバラを選ぶんでしょうね。
どうやら私たちは「あり得ない青いバラ」を手に入れられそうです。
さて、次に私たちが願う「あり得ないもの」はなんでしょうね。